昨年は惜しくもトップ10入りを逃した品川だが、今年は5位に急浮上。要因はいくつか考えられるが、2020年に向けた大型再開発の注目度が徐々に高まっていることが大きいとみられる。
品川駅と田町駅の間に新設される「品川新駅(仮称)」は2017年より着工。同時に、商業施設やホテル、文化施設、オフィスなども開発され、ベイエリアの新たな中核都市となりそうだ。新駅周辺には噴水広場や野外ステージなども整備され、駅前広場では2020年東京オリンピック・パラリンピックの模様を映し出すパブリックビューイングの実施も検討されるなど、ワクワクするような計画が目白押し。
また、今後は品川駅西口エリアの再開発にも期待が高まる。特に、高輪口前の「シナガワグース」はビルごと全面建て替えとなる。ビジネスホテル、オフィス、会議場、住宅を備えた複合ビルに生まれ変わる予定だ。ちなみに現在、周辺は国道15号線に分断され、主要なホテルや映画館への往来が妨げられている。そこで、「リニア」が開業する2027年にまでをメドに、15号線の上に大規模な広場を整備するとのことだ。
通勤利便性や生活環境では、まず元々交通利便性は極めて高い。品川駅はJR山手線、京浜東北線、東海道本線、横須賀線、京浜急行本線に加え、東海道新幹線も乗り入れる都内有数のビッグターミナルである。東京駅、渋谷駅など都心の主要エリアへはいずれも10分ほど、羽田空港、成田国際空港へもアクセスしやすい。加えて、2027年開業予定の「リニア中央新幹線」の起点駅でもあり、今後は東京、いや日本各地をつなぐ交通の要衝として、さらに発展していくことだろう。
買い物環境も抜群だ。駅ナカには「エキュート品川」、「クイーンズ伊勢丹」、「京急ストア」があり、流行のファッションアイテムからグルメ、スイーツ、惣菜などの店舗が集まっている。2016年にはアトレ品川の3階がリニューアし、ブルーボトルコーヒーをはじめとする話題のショップが誕生した。
住むエリアを考えると、住宅街は品川駅から北西側の「高輪」と南側の「北品川」に広がる。さらに、品川シーサイドにまで範囲を広げれば、現在5棟の大型マンションが建設中。新駅やリニアの開業に合わせ、今後も住環境は整備されていきそうだ。品川駅周辺の家賃相場は、ワンルームマンションで8.5万円。1K・1DKで9.9万円。一方、持ち家は、品川駅徒歩圏内となると9000万円台~と、かなり高い。ただし、駅からバス4分の新築マンションなら、1LDK3800万円~、3LDK7000万円~といった物件も見つけることができる(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年3月10日時点)
東京の玄関口として開発が進み、スポットライトを浴びる品川。2020年の東京オリンピック・パラリンピックイヤーには多くの外国人ゲストも訪れ、世界中から注目されることになるだろう。国際都市として、今後さらなる成長が期待されるエリアだ。